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落語に行ってきました
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幾夜餅
毎度ばかばかしい作文でゴキゲンをうかがいます。
お初にお目にかかります、漫画家・鈴木みその嫁の、鈴木ゆう子と申します。
と言うような事故死妖怪、何だこの変換は!
ええっと、女も嫁いで15年たちますと、どこか妖怪化してはくるものですが、体の線は崩れても、心の線はまっすぐな立派な中年女でございます。
気を取り直しまして、自己紹介をいたしますと、以前は、「みそ、とおっしゃいますと、やはり仙台かどこかの……?」などと味噌屋さんと勘違いされることが多かった。タケヤ味噌とか、マルコメ味噌、みたいな感覚でしょうかね、鈴木みそ。
みその嫁、ったって、味噌屋を営んでいるわけではございません。
漫画家、ってことは、江戸時代になぞらえれば、黄表紙などの滑稽本を書いていた職人になるんでしょうか。じゃあ私はもし江戸時代に生きていたら、と考えますと、おそらく女瓦版売りにでもなっていたような気がしますから、時空を越えて相方と出会っていたとしても、今と変わらぬ貧乏なその日暮らしでございましょう。

長いこと、明日なき売文業などを営んでおりますと、本当にその日暮らしの感覚が定着いたします。
明日のことは、明日考えればいい。
まあ、なんとかなるもんだ。
ワーキングプアという言葉もある昨今ではございますが、働くに追いつく貧乏なしという言葉もございます。雨風がしのげて、おまんまが食えて、子どもが元気で、相方が笑ってりゃ、こんな幸せなことはありませんよ。まあ、私程度の器量ですと、玉の輿など夢見たこともなく、夢のハードルは低ければ低いほど実現するものですからね。身の丈にあった幸せってやつ。ええ、私のハードルは地べたを這うほど低いんです。

幾夜餅という落語がございます。
花魁の錦絵を見て一目ぼれした職人が、一年間必死に働いて、一夜の夢を買う。
こんなシンデレラストーリーが、落語の世界には普通にあるわけで、頼もしい。それも、魔法の力を使わないんだから、たいしたもんです。落語の中には常にリアルがあるんですね。しかもこの落語、実話だったって言うんだから、江戸の町は懐が深いじゃありませんか。
だから、シンデレラじゃ泣けない私が、幾夜もちには毎度毎度ホロリと泣かされてしまうわけです。
そんなね、恋のために一途!みたいな姿を目の当足りにして、泣かない女がいましょうか。
もっとも、私が幾夜餅を聞くときには、花魁の立場でというより、職人の立場に共鳴してしまうので、どうにもこうにも、頑張れ!と手に汗握る展開。ちやほやされた経験がないもので、売れっ子の花魁がいまいち想像しにくく、必死で働く方がリアルっていうのも、女としてどうよ……。

寄席のいいところは、あの木戸をくぐったら、そこが別の空間になっていることです。
タイムマシーンに乗って江戸時代に戻るような感覚があり、高座で語られる長屋の連中、私にとってはその日暮らしのお仲間ですね、そんなお気楽な人たちに会える、貴重な場所になっています。
まあ、なんとかなるもんです。大丈夫、大丈夫。
もちろん、幾夜餅に見るような、必死に頑張れば夢は叶うという、ディズニーワールドのような教訓まで、落っこちてます。
ああ、こうしちゃいられねぇや。またまた寄席にいってきます!
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by u-ko_suzuki | 2008-07-17 11:02