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子はかすがい
2008年 10月 27日
毎度ばかばかしい作文でゴキゲンをうかがってまいりましたが、本日が最終回ってぇことになりますか。
どれぐらいの方がご訪問下さったのか存じませんが、ご愛顧ありがとうございました。 光陰矢のごとし、などと申しますと、うちの相方が必ず、肛門屁の出口、などとつなげてまいりまして。 ギャグ系の漫画家と一緒に暮らすってぇのは、なかなか面白いもんがございまして、我が家では子ども達、勉強なんか出来なくても全然かまわないんですが、「笑い」はとらなきゃあ、いけない。 だらだらしゃべるのもダメ、愚痴もおかしくなくちゃダメ、「それで落ちは?」と言われたら負け。 「勉強したの?」と聞かれるほうがずーっとラクです。 と、娘が作文に書いてたらしく、個人面談の時に担任の先生に「これ、ご覧ください」と言われた時には、どうしようかと思いましたよ。いてててて。 そんな娘ですから、慣用句にめっぽう弱い。 「馬の耳に、といえば」 「真珠」 ……ピアスかよ。 「あ、ちがう、猫だ、猫に真珠」 ちがう。ブタだ、ブタ。あんまり私にブタブタ言わせるなって。ってなやりとりが日常です。 「子はかすがい、って知ってるかい?」 「子は、カスがいい? バカな子ほどかわいい、ってこと?」 ……はい、こんなおバカな娘が、カスみたいな子どもでもですね、いやバカだからこそ、かわいくってしょうがないわけでして。 「子別れ」という演目がございます。 前編、後編に別れていまして、後編だけだと「子はかすがい」と呼ばれたりしています。 酒におぼれた大工の熊五郎、妻と子どもに愛想をつかされ、しかし今じゃあすっかり改心して真面目に働く。ある日、子どもの亀吉に会い、女所帯の辛さを知り、切ない熊五郎。小遣いをやって、ウナギを食べに行く約束をし、そこで元女房と再会し……。 ええ、私は泣き虫ですからね、フランダースの犬でも、アルプスの少女ハイジでも、決め台詞一つですぐに泣けますから、当然、この「子はかすがい」でも、おんおん泣きます。 寄席に行くのは私の息抜き、大いに笑って免疫力を上げて、幸せいっぱいな異空間なんですが、この「泣く」ってのもまた、健康にはいいそうですね。涙に心の中の悪い成分が入り込んで、体からすっかり出ちまうからでしょうかね。 うちはオヤジが無類の酒好き、酒が入るとそりゃあもうロクデナシでした。 九州育ちでしたから、酒はいると、方言しか出なくなって、何言ってるのかわかんなくなる。で、ほどなく、コミュニケーションギャップが原因で、夫婦喧嘩が始まるわけです。 酒さえ入ってなきゃなかなかのイケメン、無口で不器用だけど優しく、そりゃあもう一生懸命仕事をする腕のいい大工でして、若い頃の写真なんか、飾っておきたいぐらいのもんで。 「酒さえ飲まなきゃねぇ……」 というのが、私の母の口癖で。 だから、どうしたってこの噺、亀吉の立場で聞いちまう。 最後にハッピーエンドっていうのがまた、うれしいじゃありませんか。 このハッピーエンドで、泣かされる。フランダース的涙というよりは、アルプス的涙、犬的涙というよりは、ハイジ的涙ってわけですね。……なんだろう、犬的涙って? そんなオヤジに育てられて、長じて、酒が入るとやっぱり壊れちゃうタイプの相方と結婚したってのは、なんなんでしょうかねぇ。 うちは、幸い喧嘩はしませんがね。私の方が、もっと壊れちゃうからね、酒が入ると。喧嘩になるわけがないっていう、なんともお恥ずかしい理由なんですがね。 さて、その相方も、つい先日、健康上の理由で禁酒しまして、どうも潮目が変わる時だったような気がします。 カム!もまた然り。落語の噺にからめて、鈴木家の恥をさらしてまいりましたが、お楽しみいただけたでしょうか。 しばらくお休みして、様子を見てまた、ちょこちょこ書いていこうかなと思っております。 最後の決め台詞はもちろん、こうしちゃあいられないや、寄席に行ってまいります。 いつの日か、ご一緒しましょう。では、お後がよろしいようで。
by u-ko_suzuki
| 2008-10-27 17:11
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